前半０分、蹴り勝った筑波が地域で優勢に立ち、ハンド、ラインアウトのエアチャージと続けてＰＫを得た３分、残り５メートルでラインアウトのチャンスを迎えた。東海は巧みなサック（ジャンパーを着地と同時に引きずり倒す）によってモールを組ませず、３フェーズ後、右チャンネル１、右ＦＬ占部航典に左ＣＴＢ林大成が突き刺さっていった。タックルで下げたことによって筑波のＨＯ村川浩喜の倒れ込みを誘い、ピンチを脱出すると、自陣２２メートルを越えた位置のラインアウトモールからＳＨ松島鴻太が右裏へハイパント。処理するＳＨ木村貴大を№８金堂礼、右ＰＲ渡邉隆之が抱え込み、モールアンプレイヤブルに陥れる。スクラム後、ＳＯ野口大輔が右裏へ蹴ったキックがダイレクトになったものの、筑波がラインアウトでノックオンオフサイドのミス。敵陣２２メートルのラインアウトモールを左へズラしながら押し込んだ東海はラックになったのち、チャンネル０の近場勝負で徐々にポイントを中央寄りへ移動していった。そして９分、松島が真後ろへパスアウト、ＦＢ野口竜司が真正面からＤＧを成功させ、東海が３点を先制した史雲遜。

　筑波は１３分、オフザゲートのＰＫにより、敵陣２２メートル過ぎでラインアウト。ワンパスを軸とした攻めで５次、右ショートサイドを突いた木村がタッチへ出されない腰の強さを見せたが、８次、木村から手渡しでもらった左ＦＬ水上彰太が右ＬＯテトゥヒ・ロバーツにボールをもぎ取られた。しかし筑波は１５分、オフサイドのＰＫにより、残り５メートルへ進出する。が、このラインアウトでノックオン、敵陣２２メートル右のスクラムでコラプシング（１８分）と足踏み。２１分、ノットロールアウェイのＰＫによる敵陣２２メートル地点のラインアウトに始まるアタックも、ルーズボールを東海のＨＯ北出卓也に反応されて頓挫したmask house 面膜。

　東海は２３分、ハーフウェイ手前中央のスクラムで右ＰＲ崔凌也（ちぇ・るんや）をコラプシングに陥れて、敵陣１０メートルと２２メートルのあいだでラインアウトを得た。途中フィールドモールを匂わせながらの攻めだったが、８次の左チャンネル１、左ＦＬ橋本皓が占部に倒され、№８山本浩輝のジャッカルに遭ってノットリリースザボールで逸機。ハーフウェイまで地域を戻した筑波は、前へ出る東海のタックルに下げられるシーンがありながらもボールを継続していたが、２７分、９－１０の右から左リターンパス、左ＷＴＢ福岡堅樹がファンブル、左ＰＲ五十嵐優にターンオーバーされてしまった。右中間を目指して一目散の五十嵐は福岡の追尾タックルにノックオンさせられたものの、このゲインをきっかけに東海は地域で優位に立った。２９分、東海は野口大のキックカウンターから９－５－６－１１－１３と数的優位の左へ振る。ロバーツのカットパスが効き、端のシチュエーションは２対１。敵陣２２メートルを越えた所で、右ＣＴＢ井波健太郎が冷静にターゲットをシフトしたＦＢ山下一にタッチへ出されたが、筑波のラインアウトミスによって攻撃権を得た東海のチャンスが継続する。近場を執拗に穿ったのち、３２分、またもピッチ中央で９－１５の右、野口竜がＤＧを狙うそぶり。２度目はならずと猛然とラッシュする筑波。ここで野口竜はキックをやめて右へパスを放した。１２－１３－１４の右展開。筑波はＤＧ阻止に動いた分、ラインディフェンスが疎かになり、あっさりとオーバーラップを作られていた。右ＷＴＢ近藤英人が右隅からインゴールで中央へ回り込むトライ。コンバージョンも成功、０×１０となった新西蘭奶粉。